脂質は関節の健康や脳の働き、ホルモン分泌や脂肪燃焼においても必須の栄養素です。1g=9kcalあり、オリーブオイルやココナッツオイルなどの油類、アーモンドやクルミなどのナッツ類にも含まれます。
脂質と聞くと、炭水化物と同じく「悪」として捉われやすく、ダイエットを始めると脂質の摂取を極端に減らす人も多いのが事実です。しかしそれは間違いです。
目次
脂質が足りないとどうなるか?
良質な脂質を摂取しないと身体がしっかり機能しなくなり、脂肪燃焼の妨げになったり、筋肉を増やし代謝を高めるホルモンの減少につながってしまうのです。
体が必要とする良質な油をできる限り選んで摂取するように心がけましょう。
調理で使えるおすすめのオイル① : オリーブオイル
オリーブオイルに多く含まれるオレイン酸は熱に強く、悪玉コレステロールを減らし、善玉コレステロールを維持する働きをしてくれます。
オリーブオイルを選ぶときにはエキストラバージンオリーブオイルを選びましょう。エキストラオリーブオイルの中でも特に酸化が少ないと言われています。
調理で使えるおすすめのオイル② : アボカドオイル
オリーブオイルと同じくオレイン酸を多く含むため熱に強いオイルです。アボカド由来のビタミンが含まれるのも良いですね。
調理で使えるおすすめのオイル③ : ココナッツオイル
酸化しにくく、脂肪燃焼効果の高いオイルです。(脂肪燃焼効果については後述)。少し風味が強いので、使う料理の種類を選ぶかもしれません。
調理で使うために注意したいのが、オイルの酸化です。
特に植物に含まれるオイルは、高温になったり、空気に触れる時間が長くなったりすると酸化しやすくなると言われます。酸化したオイルは過酸化脂質という健康に害を及ぼす成分であり、それが体内に入ると活性酸素を発生させ、細胞の老化を早めたり、さまざまな病気の原因になるともいわれています。
調理に使うオイルを選ぶ際には上記に挙げた酸化に強いオイルを選びたいですね。
血液をサラサラにするオイル① : フィッシュオイル、クリルオイル
これらのオイルにはDHAやEPAなど血液をさらさらにして血管や心臓の健康を守ったり、脳の認知機能を高めるオメガ3脂肪酸が多く含まれています。
同じオメガ3系のオイルでもクリルオイルに含まれているものは吸収も早く、重金属汚染のリスクの少ないクリーンで良質なオメガ3なので特におすすめです。
血液をサラサラにするオイル② : えごま油、亜麻仁油
これらのオイルもオメガ3脂肪酸が豊富です。
但し熱に弱いので調理に使うのではなく、ドレッシングなどとして使うのがおすすめです。
脂肪燃焼を促進させるオイル① : ・ココナッツオイル MCTオイル
体内でエネルギーに変わられやすく、脂肪燃焼効果が高いのが中鎖脂肪酸(MCT)と呼ばれるオイルです。
ココナッツオイルにはこのMCTが60%ほど含まれ、ココナッツオイルからMCTだけを抽出したものがMCTオイルです。
〇脂質が含まれる食品(オイル)リスト
アボカドオイル | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
クリルオイル | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
フィッシュオイル | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
MCTオイル | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
ココナッツオイル | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
アーモンド | 10粒 | 7G | 90kcal |
ヘーゼルナッツ | 10粒 | 10G | 100kcal |
クルミ | 5粒(40G) | 17G | 170kcal |
えごま油 | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
亜麻仁油 | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
バター | 大さじ一杯(10G) | 8G | 80kcal |
ラード | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
ひまわり油、サフラワー油 | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
ごま油 | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
キャノーラ油、大豆油、コーン油、植物油 | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
マーガリン | 大さじ一杯(10G) | 10G | 90kcal |
摂取を少なくしたい脂質
・ラード(飽和脂肪酸)
豚の背油から摂れる油。たんぱく質食材でも述べましたがお肉の油の摂りすぎは、『飽和脂肪酸』の過剰摂取に繋がります。
・キャノーラ油、大豆油、コーン油、植物油
これらの食材に多く含まれる脂質は『オメガ6脂肪酸』と呼ばれ飽和脂肪酸と同じく摂りすぎると血液をドロドロにします。
また体内の炎症反応を引き起こす働きをするので、これらの過剰摂取はアトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー症状の原因とも呼ばれています。
※逆に『オメガ3脂肪酸』(青魚、クルミなどのナッツ類に多い)は血液をサラサラにして、炎症を抑える作用がありますので積極的に摂取しましょう
・ごま油
摂取を避けたい脂質
▼マーガリン(ショートニング、ファットスプレッド)
植物オイルを化学処理によって固めたもので、『トランス脂肪酸』を多く含んでいる可能性があります。
トランス脂肪酸は中性脂肪、悪玉コレステロールが増えやすくなる等、人体に及ぼす悪影響は様々で、アメリカではトランス脂肪酸の食品利用が全面禁止されている程です。ダイエットに不向きなだけでなく、健康に大きな悪影響をもたらすので絶対に避けましょう。